留学してた頃の話 その4
アメリカの高校での学び
Dr. Phillips High Schoolにはその時、同じ国際交流財団から私の他に2人留学生がいました。スイスの男の子とジョージア(グルジア)からの女の子でした。お昼は決まってこの二人と食べていましたね。実際、アメリカ人の友達は、そんなにできなくて仲が良かったのは、日本語のクラスがあったのでそこで知り合った日本とアメリカのハーフの女の子くらいでした。実際問題、アメリカの生活に慣れて英語が口をついて出るようになるまでは半年くらい目安でかかると言われていて、日本人は特に他の留学生よりも時間がかかるのですが、自分もやはりそれくらいまでは内向的だったと思います。精神的に苦しい時期も多々ありました。そういうわけで、自分からあまり友達を作ることができなかったので、スイスからの留学生のダビデ君と良く遊んでいました。
現地の高校でどんな授業を受けたかというと、まず英語がろくに聞き取れるわけではないので出来るだけ英語を使わなくて済む授業にしようと思い、アメリカ人が習う日本語のクラスを取りました。当然私には簡単です。笑 そして美術を取りました。これも英語があまりいりません。
それから数学、数学も正直理解するの言葉はなくてもできますよね。しかも、中学生レベルの数学を取ったのでめちゃくちゃ簡単で、先生からは良く褒めていただきました。その時の先生の名前も顔も仕草も、教えるときの情熱も今でもはっきりと覚えていますね。非常に熱心な先生でした。日本には、ここまで感情を豊かに出して教えてくれる先生はいないと思います。
それからアメリカ史の授業を取りました。これは、最初から無理だと思っていましたが、せっかくアメリカに来たのだからアメリカのことを理解しようと思って取ったんですね。なのでチンプンカンプンでしたが、近代史に入ってきたところで興味が出てきたのでテキストをたくさん読んで試験勉強もして受けた時に良い点数が取れたことがあってその時は先生も喜んでくれました。
多分、本当は自分の努力次第でもっと英語力もついたと思うし、自分の可能性も広げられた気はしますが、その当時はこれで精いっぱいだったのかなと思います。現地に留学すれば、日本にいる時よりもはるかに英語力は伸びます。でも、中には引きこもってしまい、ホームシックになり帰国したり、思うような成長を遂げられないケースもあります。異国の地に行く際には、自分の思うようにいかないことがたくさんあります。と言いますか、うまくいかないことだらけです。その際に自分がどのように対処し乗り越えていくのか、その心づもりもすべて整えていかなければ何度も何度も躓いてしまいます。
今の私が当時の自分に言い聞かせられるなら、そんなことを伝えたいな、なんて思いますね。実際は国際交流財団が高校1年の時に募集して留学生に選ばれてから高校2年の夏に留学するまでの1年で、様々な準備を合宿もしてやってくれてたんですけどね。
次回は交換留学を終えて帰国してからどうしたのか、そんな話をしたいと思います。